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茨城・栃木・埼玉・千葉の水準点

つくば国土地理院構内
標識:11231号
地図:上郷

国土地理院の構内守衛所の裏にある水準点です。本家本元の位置でもあり守衛さんにも見守られていますから損傷は全くありません。

日光市大笹牧場
標識:徳8号
地図:川俣湖

明治後期の二等水準路線の一部が栃木県に残存していることが2007年(平成19)夏に判明しました。1908年(明治41)に設定された路線で日光市(旧今市市)から鬼怒川上流の川俣、県境の引馬峠、福島県桧枝岐をへて南会津までつづいています。日本最高所とされる引馬峠の二等水準点標石(徳24号)の現存を確認された栃木県の中村宏さんはこの路線でほかにも2基の二等水準点を確認されていました。それらは大笹牧場内の徳8号、萱峠の17号で中村宏さんに現地を案内していただきました。「徳」の冠字は緒方嘉辰陸地測量手のつかわれたもので、これらの点の記は国土地理院で保管されています。また水準点の位置はわたしの手持ちの地形図では1974年(昭和49)発行の二万五千分の一「川俣湖」までは明示されておりこの頃、廃点になったものと思われます。

徳8号は今市から瀬尾をへて大笹牧場へ入り第3駐車場の近くの放牧地にあります。この標石の東(手前)1.5メートルの位置には「安政五年」の刻字がある祠と「牛神 昭和廿三年」の刻字がある石碑があります。この位置は旧街道から少し離れているため後年、移設されたのではないかと思われます。

標石の大きさは一辺12.5、地上高さは32センチメートルの花崗岩角柱で刻字は南面に縦書き一行で「二等水準點」(「等」の字体は草かんむり)、北面には「徳八號」とあります。上面は平面で球分体はありません。保護石も3個残存していました。

大笹牧場は栃木県酪農業協同組合の経営で牧場内には遊園地やレストランもあります。広大な放牧場から、はるか男体山や近くの月山を望むことができます。

日光市上栗山
標識:徳12号
地図:川俣湖

大笹牧場の徳8号、萱峠の徳17号標石探訪の帰途、あらたに上栗山で見つかった二等水準標石です。栃木の中村さん、埼玉の飯島さんに同行し発掘確認をしました。鬼怒川上流の上栗山集落、旧街道の西端にある人家から、さらに西へ200メートルの地点で東京電力の電柱「黒部190」の前(南)から杉林のなかを斜め西に古道があり30メートルほど入ったところです。標石の5メートル向かいには「NHK 若間 TV共聴 8 1.7」の標示があるテレビ共聴線の柱が立っています。

標石の大きさは一辺12.5センチメートルの花崗岩角柱で標石本体は東西57、南北25センチメートルのコンクリートの保護枠で囲まれ、その上に保護石が3個載っていました。北側の保護石は痕跡のみです。標石の上面は保護枠の上面よりやや下になり標石の高さは確認できません。保護枠と標石の隙間から見たところ刻字は北面に縦書き一行で「二等水準點」(「等」の字体は草かんむり「準點」は地中のため未確認)、南面には「徳一二號」(「二」は触感、「號」は地中のため未確認)とあります。上面は平面で球分体はありません。

現地ではなん度か行き来して探索をしましたが古道の南側にコンクリートの保護枠の一端が見え、これを契機に南斜面を掘削すると標石が現れました。標石近傍の杉林には点の記に図示されている桑の木も残存していました。コンクリートの保護枠があることや標石上面には薄く赤い塗装の痕跡があることから2、30年位前まで使用されていたのではないかと思われます。

日光市瀬戸合峡萱峠
標識:徳17号
地図:川俣湖

大笹牧場の二等水準点につづく一連の水準路線の探訪でこの水準点にも足を伸ばしました。鬼怒川上流の川俣ダムの下流一帯は瀬戸合峡(せとあいきょう)といい巨大な自然岩が露出した美しい渓谷です。瀬戸合トンネルの西口(川俣集落側)から川俣発電所への旧道を戻るように入り南側の雑木林の中の快適な道を15分ほど登れば萱峠に到達でき、峠中央に二等水準点標石が見られます。

標石の大きさは一辺12.5、地上高さは30センチメートルの花崗岩角柱で刻字は南面に縦書き一行で「二等水準點」(「等」の字体は草かんむり)、北面には「徳一七號」とあります。上面には球分体はありません。上側面欠損部のコンクリート充填の補修跡がありました。保護石は見られませんでした。

この標石から北50メートルのピークには瀬戸合権現と呼ばれる祠があり、いまも地元の人たちがお参りされているようでした。川俣ダムで沈んだ村の人たちでしょうか。

埼玉 栗橋町香取八幡社
標識:2024号
地図:栗橋

栗橋町の行幸堤が東北新幹線をくぐる北500メートルのところに香取八幡社があり、その境内にある水準点です。香取八幡社へは日光街道の几号水準点を調べにいきましたが、鳥居に刻印された几号水準点のほかに現行の三角点とこの水準点が隣接していました。

草加市 神明神社
標識:2006号
地図:草加

東武、草加から北へ1キロメートルの旧日光街道沿いにある神社です。この神社には明治中期の几号水準点がみられますが、その隣に現行の水準点があります。地中の金属標ですが道路上などでよく見られる金属標とちがい中央に突起があります。「一等水準点 基本 NO2006 建設省国土地理院」の刻字があり、また地中枡の蓋にはまるい陶器のマークがあり「水準点 地理調査所」と標示がありました。

鹿野山
標識:11018号
地図:鹿野山

千葉県君津市の国土地理院鹿野山測地観測所前の駐車場北東角にあります。この標石は一等水準点ですが上面の球分体まわりが窪んでおり交点水準点と同じ形になっています。交点でなくても交点標石をつかうことは珍しくないようです。側面には「地理調」の刻字があり地理調査所があったころの標石です。

矢切
標識:第X号
地図:松戸

浅草から北総鉄道で江戸川を越えると千葉県になり、すぐに矢切に到着します。駅前の県道を横切り一筋目を北に向かったところの駐車場角にあります。

標石は一辺27、地上高さ26センチメートルの巨大な交点水準点です。上面の窪みの直径は17、球分体の直径は5センチメートルあります。刻字は東面に「水準點」、西面に「X」の刻字が見られました。単なる一等水準点なのですが交点水準点の標石が使われています。


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